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アキレス腱断裂

アキレス腱断裂

アキレス腱はふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)がかかとの骨につながる腱の部分です。これは20歳代から老化するといわれ、スポーツによる断裂には2タイプがあります。ひとつは体操選手などが、毎日の練習によりアキレス腱に炎症や部分的な断裂がある状態で、スポーツを続けて切れてしまう場合。もうひとつは30歳以上の普段あまり運動をしていない人が、ママさんバレーや運動会の父兄参加競技などで断裂する場合です。断裂の瞬間は、後ろからアキレス腱部を「蹴られた」、「ボールがあたった」ような感じがし、また断裂音が聞こえることもあります。
 症状はかかとのやや上の痛み、腫れ、皮下出血です。爪先立ちができなくなりますが、まれにベタ足で歩けることもあり足首の捻挫と間違われることもあります。
 応急処置は、足首を爪先立ちの位置で副木、ダンボールなどを使い、包帯、タオルなどでしばり固定します。さらに足首を冷やして、できるだけ早く整形外科を受診してください。
 治療法は、手術する方法とギプス固定だけで治療する方法があります。手術はギプスをつけている期間やスポーツ再開までの期間が短く、再断裂が少ないなどの理由でスポーツ選手に適した方法です。手術では切れた部分を縫い合わせたあと、ギプス固定を4~5週間します。その後足首の運動、爪先立ちを中心とした筋力訓練を行い、スポーツは3か月後から徐々に始めます。ギプスだけの場合は6~8週間ギプスをします。どちらの方法でも3か月くらいの間は再断裂しやすいので気をつけてください。
 予防法についてですが、アキレス腱は年齢とともに老化が進んでいます。20歳を過ぎたら十分な準備体操をすることを心がけることです。特にふくらはぎからアキレス腱にかけての入念なストレッチングが重要です。また競技中にアキレス腱に痛みを感じたら休んだほうが良いでしょう。

新潟日報「スポーツ119」


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